キャッチコピーの極意 〜お悩み3

キャッチコピーの極意 〜お悩み3

キャッチコピーを書くときのお悩みを解決する記事の第3回目です。今回のお悩み、課題は、差別化しづらいキャッチコピーを書く方法です。

 

「機能性よりメリット(効果)を書く」とは理解しているものの、メリットを書くと他社製品と同じキャッチコピーになってしまう。

他社製品よりも効果が高いことは確実なのに。。!! と。

 

たとえば、ベッドのマットレス。

機能をいえば、ボンネルコイルがどうとか、抗菌仕様とか、高級ホテルで採用とか、いろいろあっても、お客様にとって大切なのは安眠できるかどうか。

そこを訴求しようとすると、「最高の眠りに誘うマットレス」となります。

ところが、低価格のベッドマットレスも「ホテル仕様の上質な眠り心地」などと言っている。

お客様には、その差はわかりません。

これは、プロのコピーライターにとっても悩ましいことなんです。

単に印象的なキャッチコピーならいくらでも書けますが、「他の商品とは違うな」と理解してもらったり、少なくとも察知してもらう役割は果たさなければなりません。

それにはどんな方法があるでしょうか。

 

(1)根拠をキーワード化する

全米1位のベッドマットレスメーカー[シーリー]は、「快眠テクノロジー」というキーワードを使って印象づけていますね。

かつて、栄養ドリンクのキャッチコピーで「タウリン1,000mg配合!」というものがありました。

だれもタウリンなんて知りませんし、1,000mgって1グラムのことですからね。

それでも印象に残ったことも事実。

詳細を読み進めてもらうために、予告編よろしく印象的なキーワードを使う手法もあるわけです。

 

(2)権威を頼る

専門家が勧めるなら間違いないだろう、という保証を添えるやり方です。

「歯医者さんが勧める歯ブラシ」とか、「建築家が選ぶシステムキッチン」といわれると、効果的なのかな、と思ってしまう。

この権威者は、必ずしも専門家や著名人である必要はなく、「店長のおすすめ」や「バイトリーダー・トオルのおススメ」でもいいのですよ。

 

(3)成果を数値化する

競合商品との違いを“定量的”に主張できるのが数値データです。

「~を99.9%除去!」とか「75%がリピーターになります!」、「良い・非常に良い、が87%!」(これは弓削の講師の評価です)のような。

ユーザーの何パーセントが満足している、のなら買ってもだいじょうぶか、という判断の根拠になりえます。

 

(4)あえて「?」をつくる

説明コピーを読み進めたい、どんな違いがあるのだろう、と思わせる疑問を提示するやり方。

Q&Aの一種です。

疑問を呈されると、人はつい反応してしまうものですから。

「なぜ○○○は~できるのか?」「~ができる5つの理由とは?」のように。

ベストセラーになった新書「さおだけ屋はなぜつぶれないのか」のタイトルみたいですね。

 

(5)レベルの違いを訴求する

性能に格段の違いがあるのに、わかってもらえない。。

そこで、あえて上から目線で語りかける手法です。

「いろいろ試してからお越しください」とか、「最後に試してください」なんて、たまに見かけますね。

私も、他のコンサルファームを試してから来ていただくと、違いをご理解いただけるものと思っておりますよ。

 

 

製造業のマーケティングコンサルタント、弓削徹でした。

 

本コラムは、ものづくりの現場での気づきや日々の雑感、製造業のマーケティングや販路開拓に関するノウハウなどをお伝えするものです。 お気づきのことやご質問、ご要望などがありましたら、お気軽にメッセージをお寄せください。

ものづくりコラムcolumn