オンライン展示会レポート5
たぶん5回目くらいのオンライン展示会来場レポートです。
「新価値創造展2020」のオンライン展示会に「来場」してきました。
リアル開催の展示会ですと、企業訪問と重なって来場できないことも多いのですが、真夜中でも来場できるのがオンライン展示会のよいところですね。
万博のような夢のある会場デザイン
万博のパビリオンにありそうな近未来風の展示会建物に、展示会場やセミナー会場などへの入口があり、マウスオーバーすると説明文が現れます。
オンライン登録を済ませれば、各ポイントをクリックすることで入場できます。
楽しげなデザイントーンでワクワク感もあり、来場したくなるユーザー・エクスペリエンスの提案ができていると思いました。
ただ展示会場はよく見られる静的なページになっており、社名や小さなポイントの説明文がつづき、魅力を訴える力は強くはありません。
スクロールしていくと、ようやくキャッチコピーなどが見えてきます。
どうせなら、社名や説明文ではなく、ソリューションやウリの訴求となるキャッチコピーや動画、キービジュアルをトップ部分に置いたほうがよかったでしょうね。
数十社の「ブース」を訪問しましたが、うまくページを活用できている出展者はありませんでした。
最下部まで見ていくと動画のリンクはあるのですが、サムネールアイコン(ユーチューバーがつくるクリックを誘うようなもの)ではないので、気づかずに通り過ぎてしまいそうです。
効率的な検索体験がキモになるけれど
また各社を訪問する仕組みですが、まず会場に入ると社名がランダムに表示されるので、それはよいのですが、ファーストビューでは4社しか見えません(スクロールすれば20社が表示されます)。
ここに表示されればいいのに! と願っても、それはくじに当たるような確率です。
訪問したい会社とのマッチングにおいては、分野別の入口かゾーン表示から選択してもらうほうが来場者の時短になるでしょう。
そして、そのページには検索も置いておくともっとよいと思います(今回は「検索」は別ページに)。
検索は「製品検索」というニュアンスになっていますが、製品・サービスアイテムの名称やフリーワードで絞り込むことができるようになっています。
オンラインセミナーは分野別に講演者が登壇するものですが、有名人に頼ることのないもので、好感が持てました。
さらにオンラインコンシェルジュの機能があり、これは来場者の希望に沿った企業を中小機構登録の診断士などが紹介する仕組みです。
オンライン展示会はカンタンに構築できる?!
ということで、全体的な評価ではいまどきの水準であるといえます。
ただ、オンライン展示会の主催をされる方に検討して欲しいことは、システム構築の仕方です。
オンライン展示会のニーズが高まっていることを受け、システムベンターのなかには「ありモノ」のオンライン展示会ソフトの販売をはじめているところがあるのです。
それらのソフトでは、静的なページはもちろん、2Dから本格的な3Dまで、主催者の意図に応じて選択し、カスタマイズできるようになっています。
つまり、もうイチから企画・構築しようとして悩む必要はなくなってきているのです。
上手にカスタマイズ指定をすれば、「あの展示会と似ている」と気づかれることもないでしょう。
ですので、主催者さんはそういう角度からも企画の検討をしていただければよいと思います。
では、また次のオンライン展示会で!
■ → 新価値創造展2020オンライン 2020年12月1日(火)〜12月18日(金)
おまけ
ちなみにですが、「中小企業にビジネスチャンスを提供する国内最大級の」というキャッチコピーのつく「産業交流展2020」もバーチャル開催、つまりオンライン展示会での開催となりました。
本展示会の出展者スキルアップセミナーのオファーが来ていたのですが、オンライン展示会となったために流れてしまい、その代わりと言ってはなんですが、展示会期間中の講演者として登壇いたします。
講演内容は、企業と商品のウリの見つけ方です。
「登壇」と言っても、動画配信(おそらくオンデマンド)ですので、産業交流展2020オンライン展示会に来場される方は、忘れなければ弓削の講演をチェックしてみてください。
製造業のマーケティングコンサルタント、弓削 徹(ゆげ とおる)でした。
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